4.5. ハードディスク起動ファイルの準備

このインストーラは、 ハードディスクパーティションに配置したファイルから起動できます。 別の OS から起動することもできますし、 BIOS から直接ブートローダを起動することもできます。

この方法を使えば、 完全な 「ピュアネットワーク」 インストールを行うことができます。 これは、CD メディアを探して焼いたり、 たくさんの信頼できないフロッピーディスクを相手に苦闘したり、 といったリムーバブルメディアのすべての激論を避けることができます。

インストーラは、HFS+ ファイルシステムにあるファイルから起動できます。 MacOS System 8.1 以上ならば HFS+ ファイルシステムが使えます。 NewWorld PowerMac はすべて HFS+ を使っています。 現在のファイルシステムが HFS+ かどうかを調べるには、 調べたいボリュームに対して 情報をみる (Get Info) を実行してください。 HFS ファイルシステムなら Mac OS Standard、 HFS+ ファイルシステムなら Mac OS Extended となります。 MacOS と Linux の間でファイル (特にインストール用にダウンロードしたファイル) をやりとりするためには、HFS パーティションが必要です。

ハードディスクからのインストールシステムの起動には、 システムが 「NewWorld」 モデルか 「OldWorld」 モデルかによって、 別々のプログラムを使います。

4.5.1. OldWorld Mac におけるハードディスクからのインストーラの起動

boot-floppy-hfs フロッピーは、Linux インストールシステムの 起動に miBoot を使います。 しかし miBoot をハードディスクからの起動に使うのは簡単ではありません。 MacOS から起動する BootX は、 ハードディスクに置かれたファイルからの起動をサポートしています。 BootX は、Debian のインストールが完了した後に、 MacOS と Linux をデュアルブートさせるのにも使えます。 Performa 6360 では、quik はハードディスクを起動できるようにはできません。 そのためこのモデルでは BootX が必要です。

BootX の配布パッケージを http://penguinppc.org/projects/bootx/ から、 または Debian http/ftp ミラーや 公式 Debian CD の dists/woody/main/disks-powerpc/current/powermac ディレクトリから入手して、unstuff してください。 アーカイブから取り出すには Stuffit Expander を使ってください。 パッケージの中には、Linux Kernels という名前の空のフォルダがあります。 linux.binramdisk.image.gzdisks-powerpc/current/powermac フォルダからダウンロードし、 これらを Linux Kernels フォルダに置いてください。 その後、Linux Kernels フォルダをアクティブな System Folder に置いてください。

4.5.2. NewWorld Mac におけるハードディスクからのインストーラの起動

NewWorld PowerMac は、ネットワークや ISO9660 CD-ROM からの起動をサポートしており、 またハードディスクに置かれた ELF バイナリを直接ロードして起動することも可能です。 これらのマシンでは yaboot を使って直接 Linux を起動できます。 yaboot はカーネルと RAM ディスクを直接 ext2 パーティションから ロードでき、MacOS とのデュアルブートにすることもできます。 ハードディスクからのインストーラの起動は、 特にフロッピードライブのない最近のマシンには向いているでしょう。 BootX は NewWorld PowerMac をサポートしておらず、 使うべきではありません。

前に Debian アーカイブからダウンロードした次に示すファイルを、 ハードドライブの root 階層に コピー (移動では駄目) してください (各ファイルを、 option を押しながらハードドライブアイコンにドラッグします)。

  • vmlinux

  • initrd.gz

  • yaboot

  • yaboot.conf

これらのファイルを置いた MacOS パーティションの パーティション番号を記録しておきましょう。 MacOS の pdisk プログラムがあれば、 L コマンドでパーティション番号を確認できます。 このパーティション番号は、インストーラを起動させたときに Open Firmware プロンプトから入力するコマンドで必要となります。

To boot the installer, proceed to 項5.1.2.3. 「OpenFirmware からの NewWorld Mac の起動」. インストーラを起動させるには、 項5.1.2.3. 「OpenFirmware からの NewWorld Mac の起動」 に進んでください。