Jakarta NTサービスと共に動かす
Gal Shachor著
<shachor@il.ibm.com>
Jakarta NT サービスはTomcat サーブレット・コンテナをラップし、NTのサービスとしてバックグランドで実行するための実行ファイルです。これをインストールするには、以下の手順を行います。
- NTの実行ファイル (jk_nt_service.exe)を入手する
-
実行ファイルを、あなたがTomcatバイナリ配布物をダウンロードしたディレクトリの下にあるwin32/i386ディレクトリからダウンロードします。
ブラウザとしてNetscapeを使っている場合、DLLファイルをダウンロードすると問題が起ることがあるため、もし用意されているのならZIP化されたファイルをダウンロードしてみてください。
- Tomcatの情報をサービスに供給するためのプロパティ・ファイル(wrapper.properties)をカスタマイズする
- wrapper.propertiesテンプレート・ファイルをTomcatのconfディレクトリに置きます。
- wrapper.tomcat_homeプロパティを、tomcat homeディレクトリを指すように更新します。
- wrapper.java_home プロパティを、Java homeディレクトリを指すように更新します。
- jk_nt_serviceを -i フラグを付けて実行することによりサービスとしてインストールする
- jk_nt_service -I <サービス名> <更新したwrapper.propertiesファイルのパス> を実行する。
- <サービス名> は、例えばJakarta等のような、空白を含まない一つの単語とします。[訳注:原文ではwithout and spaceとなっていますが、おそらくwithout any spaceのタイプミスと思われます]
- <更新したwrapper.propertiesファイルのパス> は、あなたが更新したwrapper.propertiesファイルのパスを指定します。 (サービスは、このファイルの存在をチェックします。)
- 例えば、有効なコマンドラインでの例は jk_nt_service -I Jakarta wrapper.properties のようになります。
- Tomcatをサービスとして起動する
- コマンドライン上で起動する場合には、net start <サービス名> (例えば、net start Jakarta)
- NTのサービスアプレット上から起動する場合には、サービス名を選んで開始ボタンをクリックします。
- サービスとして起動したTomcatを停止する。
- コマンドライン上で停止する場合には、net stop <サービス名> (例えば、net stop Jakarta) を実行します。
- NTのサービスアプレット上から停止する場合には、サービス名を選んで停止ボタンをクリックします。
特記事項: Tomcatサービスはクリーン・シャットダウンを行うためにAJPV12を使っていますので、server.xmlの中でAJPV12コネクタが定義されているかどうかを確認する必要があります。
構成されたAJPV12ポートがない場合には、TomcatサービスはTomcatを突然強制終了しますので、Tomcatにはクリーンアップする機会が与えられません。
インストールされたサービスを削除するには、jk_nt_service -R <サービス名>を実行します。
高度な設定
- Tomcat NT サービス・プロパティの変更。
デフォルトでは、サービスは手動で起動しなければならず、また、ローカル・システムのユーザ・アカウントで動作します。この動作を変えるには、NTのサービスアプレット上で、サービス名を選んでスタートアップボタンをクリックします。ポップアップ・ウィンドウが表示されるので、サービスを希望に応じてカスタマイズすることができます。
- classpathの修正。
classpathはwrapper.class_pathプロパティで決定されます。 これを修正するには、wrapper.class_path行を追加・削除・修正するだけです。 最終的な classpathはこれらの複数のwrapper.class_pathを";" で区切って連結したものとなります。
- 複数のTomcatインスタンスを実行する。
もし Tomcat を"運用環境"と開発の両方に用いたいという事でしたら、それは可能です。あなたがやるべきことは、サービスとしてのTomcatのインストールを、サービス名を変えて2回行うだけです。(wrapper.propertiesファイルとserver.xmlファイルについても別のファイル名とします)。
- クラッシュを避けるため、AJPV12とHTTP コネクタの設定がそれぞれのserver.xmlファイルで重複していないことを確認します。
- wrapper.propertiesのwrapper.shutdown_portがAJPV12のシャットダウン・ポートを指定するように設定している事を確認します。(デフォルトでは8007です)
- Tomcatを起動するためのコマンド・ラインを修正します。 Tomcat サービスはwrapper.propertiesからコマンド・ライン・コンフィギュレーションを得ます。コマンド・ラインをカスタマイズするには、wrapper.cmd_line を編集します。この時に、Javaコマンド・ラインとして正しいことを確認しておきます。
フィードバック
この文書に対するフィードバック、バグ・レポート、または、追加情報などは、<tomcat-user@jakarta.apache.org>に送って下さい。
[訳注: これは西野亨が翻訳しました。日本語訳に対するコメントについては、jajakarta-report@nekoyanagi.com宛に送って下さい。]